ちぐはぐ
DECO27の『ライトラグ』
ぼくはこの人のファンというわけではないけれど、特にどうということではないけれど、思い出す。
暑い夏の日、制服のままパソコンでニコニコ動画を開いて、なぜかこの曲を再生した。そしてそのなぜかがこうやって手を引いてきた。
たまにある。どうしてこの記憶なのかという記憶がのこってることが。
大好きな曲?いいや、そういうわけでもない。プレイリストに入ってない。
思えば、ぼくは「状況」を、覚えている。もしかすると制服も夏も違うかもしれないけど、それでもたしかこんな感じだったんだ。
なぜかこの記憶が愛おしい。尿瓶に日本酒が入れられてしまったみたいに、この状況に懐かしさや憧憬のたくさんが詰め込まれてしまっている。
ライトラグ。光と音が食い違うみたいに、記憶の印象とその意味が食い違う。